(訪問系)業務継続計画BCPひな型【コロナ感染症・災害共通】|e-ケア書式|介護現場でスグ使えるひな型
介護保険・障害サービス事業者(在宅系)のBCP(業務継続計画)の令和6年(2024年)からの策定義務化にむけ、順次内容を拡充してまいります。
★2022/2/26 感染症BCP『業務停止・検査指示の基準』を修正。
★2022/2/3東京都資料『濃厚接触者チェックリスト』を追加。
★2022/2/8『濃厚接触者の待機期間』資料(神奈川県ページへのリンク)を追加。
厚労省発行のひな型・マニュアルの在宅部分はページ下の方にあります。厚労省サイトのまとめページはコチラ
業務継続計画策定ガイドラインの全ページ掲載はコチラ(サイト内リンク)
難しく考えすぎず、やれることを重ねる
大規模災害や、大規模感染症などの”非常事態”の発生時には、介護事業所にも日常運営と違う対応が求められます。その時のための『備え』をするのが業務継続計画(BCP)です。
ただ、BCPを決して難しいものとは捉えないでください。世に出回っている情報を見ると「”スゴイもの”を作らなくてはいけない」「とてもそんなもの作れない」と負担に感じますが、そう構える必要はなく
少しでも作れば、プラス。
と考えていいのだと思います。非常時は、元々うまくできなくて当たり前です。行備えたら備えた分だけプラスになる、と捉え可能な範囲で作成してください。弊社のひな型も順次ブラッシュアップしていきます。
この記事の最終更新:令和4年(2022年)1月22日
【重要】感染症関連のマニュアルは非常に変化が大きくなります。この記事は今後、順次変更していきますので、ご利用の方は更新情報を配信するメルマガにご登録ください。よろしくお願いします。
直近では在宅事業所に令和6年から義務化される『感染症対策委員会・指針などの設置』との整合性(統合)をはかるためのマニュアル更新を予定しております。
BCP詳細解説のセミナー開催!
◇カイポケセミナーにて準備中!
BCP策定担当者むけの内容です。2022年2~3月頃から放映予定。現在鋭意準備中です。放映情報はカイポケセミナーサイトにてご確認ください。
◇弊社・月例セミナーにて8月開催!
策定後に、従業員の方のむけにBCPを周知・解説していくセミナーです。月例オンライン共同研修ご契約の方はこのページと合わせご利用ください。
書式・ひな型
事業継続計画(BCP)【共通編】
事業継続計画(BCP)【共通編】
感染者(疑い者)判明時の流れ
業務停止・検査指示の基準
連絡チェック・装備・その他
事業継続計画(BCP)【参考資料編】
事業継続計画(BCP)【災害編】
現在、鋭意作成中です。2022年春頃完成予定。
完成した際はメールニュースでお知らせします。(無料登録はコチラから)
ひな型のポイント
〇できる限りコンパクトに、見やすくまとめる
〇更新の手間も考慮し、情報を盛り込みすぎないことを優先
〇在宅を想定しているので、ハード(施設)管理の部分は最小限にとどめる
〇『災害版』と『感染症版』で共通するメニュー(発動基準・備蓄・連絡フローなど)は一覧にする
〇備蓄は、弊社の所見を踏まえ、発生から3~7日の”自立”を目指せる必要量を明示
(感染症)
〇事業所に求められやすい『感染疑い』の段階での出勤停止等の判断基準を盛り込む
想定される対象事業
介護保険: 訪問介護・訪問看護・ケアマネージャー(居宅介護支援)・福祉用具貸与
障害支援: 居宅介護・重度訪問介護・同行/行動援護・地域生活支援(移動)・計画相談支援
解説
在宅の特性を考慮
在宅系の介護事業者は、勤務時に1か所にいるとは限らない、訪問中がある(多い)というのがあります。また、利用者を自社施設に招き入れることはありません。ですので自社施設の管理・点検という視点はやや弱めていいのではと思います。
※現在、世の中に出回るBCP情報の多くは、自社施設の維持・点検の想定が多くなっています。
元々BCPは阪神大震災やWTCテロの頃に必要性が知られ、東日本大震災時の帰宅困難者の大量発生から一気に一般化した経緯があり、通勤者の多い(影響の大きい)都市部大企業が自社社員の安全確保・早期復旧をはかるためにノウハウを積んできたところがあります。したがって、既存のノウハウが大規模企業・自社施設管理寄りの発想になってしまいがちで、それを中小規模企業・特に在宅系の介護事業所まで広げて義務化した際には、ノウハウがやや偏ることになります。
自社で管理できない仕事場である「ご利用者宅」をどう扱うかという問題は非常に難しいものがあります。今回のひな型ではそこを少しでも補うことを目指していますが、答えは簡単には出ませんので、現時点では「可能な範囲で想定・対応」としています。
「災害BCP」と「コロナ感染症BCP」を一つの計画に
BCPのガイドラインなどは「コロナ感染症」と「災害」を別のものとしていますが、”緊急時”の特に初動で必要な対応(準備)は大きくは変わりませんので、一つの計画にまとめました。それぞれ別個の対応が必要な部分は、セクションを分けています。
形骸化させないため、計画は作りこみすぎない
虐待対応もそうですが、日常で使用頻度の少ない業務・計画は、形骸化させないことが重要です。
こと災害・感染症に関しては、いざという時に情報更新していないマニュアル・リストなどを使用すると、むしろ混乱が増えることまであり得ます。理想の計画を作成して更新しないくらいならば、作らない方がマシとまで言えると思います。
例えば、全職員の連絡先を載せた緊急連絡網を、BCPで作成するのは私はオススメしません。職員入退社のたびにリストの更新が必要になり、介護業界は出入りが多いことを踏まえると、『更新されなくなる』か『更新の負担が大きい』からです。
このひな型では、色々完璧を求めるよりも、必要最低限で無理なく更新できることを考慮しつつ、”緊急時”には効果を維持できる内容をまずご提案しています。もちろん余裕のある事業所は、もっと肉付けしていくことは充分可能かと思います。でもその際にも、あくまで更新の能力を勘案してください。
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策定後に、従業員の方のむけにBCPを周知・解説していくセミナーです。月例オンライン共同研修ご契約の方はこのページと合わせご利用ください。
感染症対応については、原典にあたり、基準案を明確化
コロナの対応に正解はありません。残念ながら都道府県ごとに基準も異なり、また在宅はどうしても置いてけぼりとなっており、在宅系事業者としては判断に迷うことばかりです。
私は、日本環境感染学会(医師の学会)の医療施設向けガイドラインを比較的重要視しています。もちろんこれを絶対というつもりもありません。「検査判明前の対応」「濃厚接触疑いの際の出勤停止・検査の判断」「介護者の装備」などについては、保健所も具体的に指導してくれるわけではなく、このガイドを元に、そして私の情報収集も合わせ、弊社としての基準を作成しています。またその基準は、”過剰対応で差別的になることは避ける”という理念があるかもしれません。
「何も基準がなく困る」という方は準用してください。ただし、あくまで個別指示が医師・保健所等からある場合はそちらが優先です。
業務継続計画は、非常時に”助ける”側になることを目指すもの
皆が不安になるときに、ましてやご利用者を抱える事業所が、少しでも貢献できれば、それは本当に強い事業所であると言えます。逆に言えば、何もできないとやはり自分自身が悲しいですね。
今回の義務化は「事業者側で、少しでも自立してくれれば助かります」というお願いです。もちろん利用者にとっては私たちが頼りのところもありますので、私たちも勉強して、いざという時になるべく多くの人をフォローできるようしたいものです。
この記事は今後、順次拡充していく予定です。最新更新情報はメルマガでご確認ください。
小林知久 / Kobayahasi Tomohisa
株式会社イコール代表取締役。早稲田大学卒業後、24歳の時に母親の創業に加わり設立事務を担当。その後、地元市議会議員を8年、NPO法人の設立運営、デザイン会社の設立運営、青年会議所でのイベント運営・災害支援・東京都会長などに携わる。2016年より代表取締役。組織マネジメント、ICTと運営効率化、行政・法務など、実学を中心に実践しながら研究。2007年に始めたwordpressの試行錯誤が趣味。詳細プロフィールはコチラ
行政などが発行するガイドライン・情報
濃厚接触者チェックリスト(東京都・2022年2月)
東京都が作成した濃厚接触者の基準・チェックリストです。その他の情報は東京都の濃厚接触者むけ情報まとめページもご参照ください。
濃厚接触者の待機期間・解除の基準(神奈川県・2022年2月)
2022年2月の厚労省の通知・エッセンシャルワーカーの待機短縮を反映した資料です。非常に見やすいのでご参照ください。(運用変更が非常に多くなっております。最新情報はサイトでご確認ください)
環境感染学会・医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド(4版・2021年11月)
環境感染学会の上記資料のページはコチラ
防災気象情報と警戒レベル
※資料掲載時点のものです。定期的に最新情報をご確認ください。
気象庁サイト 防災気象情報と警戒レベルとの対応について
気象庁サイト キキクル(危険度分布)
厚労省発行資料
介護現場における感染対策の手引き
2021(令和3)年に第2版が発行されています。第1版からの変更点は不明です。全219ページです。
「第Ⅰ章 総論」の「4 介護施設事業所における感染管理の体制づくり 」に感染症対策委員会・方針などの備えについての記述があります。
サイト内の記事で手引きの全ページを画像で掲載しております(第1版)。スマホなどではこちらの方が閲覧しやすいかもしれません。ご活用ください。
<『手引き』の全体目次>
第Ⅰ章 総論
1 はじめに/2 感染対策の重要性/3 介護サービス提供における関係法令/4 介護施設事業所における感染管理の体制づくり
→①へ(サイト内リンク) P1~57
5 職員の健康管理/6 感染症発生時の対応
→②へ(サイト内リンク) P58~75
第Ⅱ章 新型コロナウイルス感染症
1 新型コロナウイルス感染症とは/2 介護サービスにおける新型コロナウイルス感染症対策/3 新型コロナウイルス感染症の発生時に向けた備え
→③へ(サイト内リンク) P76~110
第Ⅲ章 感染症各論
感染症法の概要、インフルエンザ、感染性胃腸炎、結核、腸管出血性大腸菌、レジオネラ症、疥癬、誤嚥性肺炎、ウイルス性肝炎、薬剤耐性菌感染症、帯状疱疹、アタマジラミ、偽膜性大腸炎、蜂窩織炎、尿路感染症
第Ⅳ章 参考
関係法令通知、入所者の健康状態の記録(書式例)、参考資料、参考ウェブサイト
→④へ(サイト内リンク) P111~最後
介護現場における感染対策の手引き
訪問系障害福祉サービス施設・職員のための感染対策マニュアル
2021(令和2)年12月発行のものです。
障害サービス向けとなっていますが、ややコンパクトになっていることや、精神的ケアの記載などから、介護保険の訪問事業所でも充分活用できる内容です。
事業継続計画(BCP)・コロナ感染症用ひな形ダウンロード
介護施設・事業所における業務継続計画BCPガイドライン
令和2年(2020年)12 月 厚生労働省発行
ダウンロード・全ページ掲載はコチラ(弊社サイト内)